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今回のテーマは
SDM研究科の書類・面接はどう役割分担されているかです。

SDM研究科を受験する方から、非常によく聞かれるのが次の疑問です。

  • 書類と面接、どちらが重要なのか
  • 面接で逆転はあるのか
  • アイデアは面接で説明した方がいいのか

SDM研究科の入試では、
書類と面接の役割を取り違えると、評価がかみ合わなくなります。


1. SDM研究科の入試は「二段階評価」ではない

まず理解しておきたいのは、
SDM研究科の入試は、

  • 書類 → 面接
    という二段階で点数を積み上げる試験ではない、という点です。

実際には、

  • 書類で「設計思考が成立しているか」を確認
  • 面接で「その設計を対話で扱えるか」を確認

という、同じ中身を別の角度から見ている構造になっています。

面接は、
書類を補足する場でも、
新しいアイデアを披露する場でもありません。


2. 書類の役割|「設計の骨格」を見る

SDM研究科の書類(研究計画書・志望理由書等)で見られているのは、

  • 問題をシステムとして捉えられているか
  • 要素・関係・境界が整理されているか
  • 研究として検討可能な設計になっているか

という点です。

ここで重要なのは、
完成度の高さではありません。

むしろ、

  • 仮置きであること
  • 検討の余地が残っていること

が明確な設計ほど、
評価されやすくなります。


3. 書類で評価が下がる典型パターン

SDM研究科で書類評価が伸びないケースには、
はっきりした共通点があります。

  • 社会課題の説明で終わっている
  • アイデアや構想の紹介になっている
  • 実装計画が中心になっている

これらは、

  • 問題は大きい
  • 発想は面白い

一方で、

  • 研究として何を検討するのかが不明

と判断されやすくなります。

SDMでは、
「作りたいもの」ではなく「考えたい構造」
が書類の評価対象です。


4. 面接の役割|「設計を動かせるか」を見る

SDM研究科の面接で見られているのは、

  • 話し方のうまさ
  • 専門知識の多さ

ではありません。

面接官が確認しているのは、

  • 書類に書いた設計を、自分の言葉で説明できるか
  • 指摘によって設計を見直せるか
  • 別の切り口を受け入れられるか

という、設計思考の可動性です。

そのため、

  • 丸暗記した説明
  • 正解を主張する姿勢

は、評価を下げやすくなります。


5. 面接で「逆転」が起こりにくい理由

SDM研究科では、

  • 書類が弱いが、面接で巻き返す

というケースは、ほとんどありません。

なぜなら面接は、

  • 新しい評価を加える場
    ではなく
  • 書類に示された設計を検証する場

だからです。

書類に設計の軸がなければ、
面接ではその不在がよりはっきり見えてしまいます。


6. 正しい準備の順番

SDM研究科の受験準備では、
次の順番が重要です。

  • 1. 問題をシステムとして整理する
  • 2. 書類で設計の骨格を示す
  • 3. 面接でその設計を動かしてみる

話し方やプレゼン練習を先にすると、
中身が追いつかず、
「アイデアはあるが設計がない」状態になりやすくなります。


まとめ 書類と面接は「同じ設計」を別角度から見る

SDM研究科の入試では、

  • 書類=設計の骨格
  • 面接=設計の可動性

という明確な役割分担があります。

合否を分けるのは、

書類と面接で、
同じ問題設定・同じ設計思考が確認できるか

という一点です。

書類と面接を別物として準備するのではなく、
一つの設計を、文章と対話で扱えるか
この意識が、SDM研究科対策の軸になります。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。