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今回のテーマは
メディアデザイン研究科における指導教員の選び方です。
メディアデザイン研究科(MD)を志望する方から、
特に多く寄せられるのが次の悩みです。
- 教員の専門が幅広く、誰を選べばよいか分からない
- 作品や表現の方向性と合う先生を選ぶべきか迷う
- 指導教員選びで合否が決まるのではないか不安
結論から言うと、
MD研究科における指導教員選びは「合否を左右するテクニック」ではありません。
しかし同時に、研究としての見え方を大きく左右する選択でもあります。
1. MD研究科では「専門の完全一致」は求められていない
多くの受験生が最初に陥る誤解が、
- 自分のテーマと
- 教員の専門分野が
- ぴったり一致していないといけない
という考え方です。
MD研究科は、
- メディア
- 表現
- 技術
- 社会
が横断的に扱われる研究科です。
そのため、専門の一致度そのものは、評価の中心ではありません。
見られているのは、
- その教員の視点・方法論で
- 自分の研究が「検討可能かどうか」
という点です。
2. 指導教員選び=「研究の置き場所」を決める行為
MDにおける指導教員選びは、
- 好きな作家
- 作風が合いそう
- 話しやすそう
といった感覚で決めるものではありません。
それは、
自分の研究を、
どの視点・どの文脈で検討するのかを示す行為
です。
たとえば、
- 表現論寄りなのか
- メディア論寄りなのか
- 技術と社会の関係性寄りなのか
この「研究の置き場所」が曖昧なままだと、
研究計画全体がぼやけて見えてしまいます。
3. MDでよくあるNGな指導教員選び
メディアデザイン研究科で、
特に注意したい指導教員選びの失敗例を整理します。
① 有名な先生を選べば安心だと思っている
→ テーマとの関係が説明できなければ、むしろ逆効果です。
② 自分の作品を評価してくれそうな先生を選ぶ
→ 表現者目線に寄りすぎると、研究として弱く見えます。
③ この先生でなければできないと書いてしまう
→ 研究の柔軟性がないと判断されやすくなります。
MDでは、
固定化された設計はリスクになります。
4. 評価されやすい指導教員選びの考え方
評価されやすい受験生の指導教員選びには、
次の共通点があります。
- 自分の研究テーマの「主軸」が明確
- その主軸と教員の関心領域の接点が説明できる
- 指導によって研究が変化する前提を持っている
重要なのは、
この先生に教えてもらいたい
ではなく
この視点で研究を深めたい
という整理の仕方です。
5. 複数教員が想定されることは問題ない
MD研究科では、
- 一人の教員に完全に依存する
よりも - 複数の教員の視点を受ける
ことが前提になっています。
そのため、
- 第一希望
- 第二希望
を想定していること自体は、
マイナスにはなりません。
むしろ、
- 学際性を理解している
- 研究を固定化していない
と評価される場合もあります。
6. 指導教員選びで本当に見られていること
メディアデザイン研究科の指導教員選びで、
最終的に見られているのは、
- 教員の名前を知っているか
ではなく - 研究分野と問題設定の関係を理解しているか
という点です。
つまり、
- MD研究科という場を理解しているか
- 研究設計ができているか
が、そのまま表れます。
まとめ|MDの指導教員選びは「研究設計の一部」
メディアデザイン研究科における指導教員選びは、
- 合否を左右する裏技
ではありません。
それは、
自分の研究を、
どの視点・どの文脈で問い直そうとしているか
を示す、
研究設計の一部です。
指導教員は「正解をくれる存在」ではなく、
設計を揺さぶり、問いを深めてくれる存在です。
この前提で教員選びができていれば、
研究計画書も面接も、
一貫した評価につながります。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


