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今回のテーマは
メディアデザイン研究科受験で失敗する典型パターンです。
メディアデザイン研究科(MD)は、
自由度が高く、評価軸が見えにくい研究科です。
そのため、能力や実績があっても、設計のズレによって不合格になるケースが少なくありません。
ここでは、MD受験で特に多い「失敗パターン」を整理します。
1. 表現・作品に寄せすぎる「表現過信型」
最も多い失敗がこのタイプです。
- クオリティの高い作品がある
- 実績やポートフォリオが充実している
- アイデアやコンセプトに自信がある
にもかかわらず、
- 研究として何を検討するのか
- どこが未解決なのか
が曖昧なまま受験してしまいます。
MDは「表現が上手い人を選ぶ試験」ではありません。
表現をどう問い直しているかが示されていないと、評価につながりません。
2. 技術中心で語ってしまう「技術者目線型」
次に多いのが、
- 使用技術
- 実装方法
- システム構成
の説明が中心になってしまうケースです。
このタイプは、
- 技術的には高度
- しかし研究の問いが見えない
と判断されやすくなります。
MDでは、
技術は「主役」ではなく「媒介」です。
- なぜその技術なのか
- その技術が、どんな関係性を生んでいるのか
まで踏み込めていないと、
研究としては弱く見えます。
3. テーマが広すぎる「何でもやりたい型」
MDの自由度に引っ張られ、
- メディア全般
- 社会とテクノロジー
- 現代の表現文化
といった、
スケールが大きすぎるテーマを立ててしまうケースも多く見られます。
この場合、
- 問題意識はありそう
- しかし検討対象が定まらない
という評価になります。
MDでは、
広さよりも、どこを切り取るかが重要です。
4. 理論を並べすぎる「知識披露型」
勉強熱心な受験生ほど陥りやすいのが、
- メディア論
- 表象論
- デザイン理論
を多く挙げるものの、
- 自分の研究とどう関係するのか
が説明できていないケースです。
これは、
- 理論を知っている
- しかし使えていない
と判断されやすくなります。
MDでは、
理論との距離感が評価されます。
5. 受け身になってしまう「教えてもらう前提型」
次のような姿勢も、評価を下げやすいポイントです。
- 入学後にテーマを決めたい
- 指導教員と相談しながら考えたい
- まずは学んでから方向性を探したい
謙虚に見えますが、
- 研究の入口に立っていない
- 自分の問いを持っていない
と判断される可能性があります。
MDでは、
未完成でもよいので、自分なりの問いを持っているかが重要です。
6. 失敗パターンに共通する本質
ここまでの失敗パターンには、
共通する本質があります。
それは、
- 何を出せば評価されるか
を考えるあまり - 研究としての設計が後回しになっている
という点です。
MD受験は、
- センス勝負
- 実績勝負
ではありません。
問い・構造・可動性が一貫して設計できているか。
そこが合否を分けます。
まとめ|MD受験の失敗は「能力不足」ではなく「設計不足」
メディアデザイン研究科受験での失敗は、
- 表現力が足りない
- 技術が弱い
といった理由で起きることは、ほとんどありません。
多くの場合、
研究としてどう成立させるかという設計が不十分
だっただけです。
表現・技術・経験は、
正しく配置すれば強力な武器になります。
それらをどう問いに変え、
どの文脈に置き、
どこを検討対象にするのか。
この設計ができたとき、
MD受験は初めて「勝負できる状態」になります。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。

