― 国内院試とどう組み合わせるか ―

院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する
「慶應義塾大学大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。

今回のテーマは
海外進学併用モデル ― 国内院試とどう組み合わせるか ―
です。

大学院進学を検討する中で、
「海外大学院も気になる」
「国内と海外、どちらにすべきか迷っている」
という声を聞くことがあります。

結論から言えば、
海外進学と国内院試は“二択”ではありません。
設計次第で、併用モデルとして成立させることが可能です。

この記事では、国内院試を軸にしながら海外進学をどう位置づけるか、
現実的な組み合わせ方を整理します。


海外進学を考える人が陥りやすい誤解

まず多い誤解が、
「海外の方がレベルが高い」
「国内がダメなら海外」
という発想です。

しかし実際には、

  • 求められる能力
  • 評価基準
  • 進学後の環境

は、国内院試と海外大学院で大きく異なります。

難易度の上下ではなく、構造の違い
として捉える必要があります。


国内院試と海外進学の評価構造の違い

国内院試では、

  • 研究計画の具体性
  • 指導教員との適合性
  • 修了可能性

が強く見られます。

一方、海外大学院では、

  • これまでの学修・実績
  • 将来ビジョン
  • プログラムへの適合度

といった、
バックグラウンド評価の比重が高い傾向にあります。

この違いを理解しないまま準備すると、
どちらも中途半端になります。


併用モデル①「国内第一志望+海外はサブ」

最も現実的なのが、
国内院試を第一志望に据え、
海外進学を補助的に位置づけるモデルです。

この場合、

  • 国内向け研究計画を軸に設計
  • 海外向けには志望動機を再構成

という形になります。

重要なのは、
国内用の設計を崩さないこと
です。

海外向けに寄せすぎると、
国内院試で評価が下がるリスクがあります。


併用モデル②「研究テーマは共通、出口を分ける」

もう一つのモデルは、
研究テーマ自体は共通にしつつ、

  • 国内:研究深化ルート
  • 海外:キャリア展開ルート

と、出口の語り方を変える方法です。

この場合、

  • 研究テーマの普遍性
  • 国際的な意義

をどう説明するかが鍵になります。

国内向けには
研究としての成立性
海外向けには
プログラム適合性
を強調します。


併用モデルでやってはいけないこと

海外併用を考える際に、
やってしまいがちなNGがあります。

  • 国内院試対策を後回しにする
  • 同じ志望理由を使い回す
  • 海外を“保険”として雑に扱う

これらはすべて、
両方の評価を下げる行動
です。

併用とは、
数を増やすことではなく、
設計を分けること
です。


「英語ができる=海外向き」ではない

よくある誤解として、
「英語が得意だから海外に向いている」
という考えがあります。

しかし海外大学院で問われるのは、

  • 何を学び
  • 何を成し遂げたいのか

という、目的の明確さです。

語学力は必要条件であって、
決定打ではありません。


海外併用を考えるべき人・考えなくてよい人

海外併用が向いているのは、

  • 研究テーマに国際的広がりがある
  • 将来のキャリアに海外要素が必要
  • 国内外の制度差を理解できている

人です。

一方で、

  • 研究テーマが国内制度依存
  • まず研究の基礎を固めたい

場合は、
無理に併用する必要はありません。


まとめ:海外併用は「逃げ道」ではなく「設計オプション」

海外進学併用は、
国内院試が不安だから選ぶ
“逃げ道”ではありません。

  • どこで研究を深めたいのか
  • どこでキャリアを広げたいのか

を分けて考えたときに、
選択肢として成立する設計
です。

重要なのは、
国内・海外どちらに進んでも
説明が一貫していること。

大学院進学は、
場所ではなく、
設計で意味が決まります。


志樹舎 では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。