
- 1. 社会人経験を生かしやすい研究科とは?
- 2. 実務経験は「経験」から「問い」へ変換する
- 3. KBSで経営課題を体系的に考える
- 4. SDMで複雑な実務課題をシステムとして捉える
- 5. KMDで実務経験から新しい体験やサービスを考える
- 6. 健康マネジメント分野で医療・健康の実務経験を生かす
- 7. 政策・メディア研究科で社会課題を研究する
- 8. 商学研究科で実務経験を研究テーマにつなげる
- 9. 社会人経験が長いほど有利とは限らない
- 10. 異業種への転職経験も研究の材料になる
- 11. 管理職経験は組織研究にもつなげられる
- 12. 失敗経験も研究テーマの出発点になる
- 13. 実務上の課題と研究上の問いは分けて考える
- 14. 研究計画書は「経験→疑問→先行研究→問い」の流れで考える
- 15. 志望理由書では職務経歴書にならないよう注意する
- 16. 研究テーマと指導教員の接点を確認する
- 17. 「働きながら通えるか」は必ず個別に確認する
- 18. 通学時間まで含めて2年間の生活を考える
- 19. 勤務先の制度も確認しておく
- 20. 退職して進学する場合も研究テーマとの接続は重要
- 21. 社会人入試があるかだけで研究科を選ばない
- 22. 社会人経験が生きる研究科は人によって違う
- 23. まとめ
慶應大学院で社会人経験を生かしやすい研究科は?
院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「慶應義塾大学大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。今回のテーマは「慶應大学院で社会人経験を生かしやすい研究科は?」です。
社会人として働いてきた方が大学院進学を考える場合、「これまでの仕事の経験を研究に生かしたい」「仕事で感じてきた課題を大学院で体系的に考えたい」という方も多いのではないでしょうか。
慶應義塾大学の大学院には、経営、システム、デザイン、政策、健康など、実社会との接点を持つ研究テーマを扱える研究科があります。一方で、「社会人経験がある」というだけで研究テーマになるわけではありません。仕事の中で得た経験を、学術的に検討できる問いへ変換することが重要です。
また、社会人にとっては研究内容だけでなく、授業時間、研究活動に必要な時間、キャンパスへの通学、仕事との両立なども研究科選びの重要な条件になります。
この記事では、社会人経験を大学院での研究へどのようにつなげればよいのか、慶應大学院の研究科を検討する際の考え方を整理します。
社会人経験を生かしやすい研究科とは?

「社会人経験を生かしやすい研究科」というと、社会人学生が多い研究科や社会人向けの入試制度がある研究科を想像するかもしれません。しかし、本当に重要なのは、自分の実務経験から生まれた問題意識と、その研究科で扱われている学問や研究方法が結びついているかどうかです。
例えば、企業経営に関する問題であれば経営学、組織を横断する複雑な問題であればシステムデザイン、デジタルサービスや新しい体験の創出であればメディアデザイン、医療や健康に関する課題であれば健康マネジメントなど、同じ社会人経験でも研究したい内容によって進学先は変わります。
そのため、「社会人に人気がある研究科はどこか」だけで選ぶのではなく、「自分は仕事を通じて何を問題だと感じ、それをどの学問の視点から研究したいのか」を整理することが大切です。
実務経験は「経験」から「問い」へ変換する
社会人の大学院受験で強みになり得るのは、実際の仕事を通じて具体的な問題を経験していることです。
例えば、営業職として働いてきた人であれば、「営業成績が上がらない」という経験だけでは研究テーマとして十分ではありません。そこから、「営業担当者へのフィードバック方法は営業行動にどのような影響を与えるのか」「顧客との継続的な関係構築にはどのような要因が関係しているのか」といった問いへ変換する必要があります。
人事の仕事であれば、採用、研修、評価、離職などの実務課題から、組織行動や人的資源管理に関する研究へ発展させることができます。ITやサービス開発に携わってきた人であれば、ユーザー体験、業務プロセス、システム導入、新規サービスなどの問題を研究テーマへつなげることも考えられます。
「仕事で困ったこと」をそのまま研究テーマにするのではなく、「なぜその問題が起きるのか」「どのような条件によって結果が変わるのか」という形に整理することが、大学院研究への第一歩です。
KBSで経営課題を体系的に考える
企業経営やマネジメントに関心がある社会人にとって、経営管理研究科(KBS)は検討対象の一つになります。
実務では、経営戦略、マーケティング、人材、組織、財務、新規事業など、さまざまな課題に直面します。しかし、日々の仕事では目の前の問題への対応が優先され、「なぜこの問題が起きているのか」を理論的に考える時間を確保しにくいこともあります。
大学院で経営を学ぶ意味の一つは、自分が経験してきた企業や業界だけを基準に考えるのではなく、経営学の理論や他企業の事例などを通じて、自分の経験を捉え直せることにあります。
例えば、新規事業を担当してきた人であれば、「自社の新規事業を成功させたい」という課題から、企業における新規事業創出の条件や組織構造、意思決定など、より一般化した問題へ関心を広げることができます。
経営者や管理職だけでなく、営業、マーケティング、企画、人事などの経験からも、経営に関する問題意識を考えることができます。
SDMで複雑な実務課題をシステムとして捉える

システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)は、複数の要素や関係者が絡み合う問題を、システムとして捉えることに関心がある方にとって検討対象になります。
実務上の問題は、一つの部署や一つの原因だけでは説明できないことがあります。例えば、新しいシステムを導入しても現場で利用されない場合、システムの機能だけでなく、業務プロセス、組織文化、教育、管理職の意思決定など、複数の要因が関係している可能性があります。
また、地域課題、交通、医療、教育、組織変革など、多数の関係者が関わる問題も、一部分だけを改善すれば解決するとは限りません。
こうした経験を持つ社会人であれば、「問題の一部分ではなく、関係する要素全体を捉えて解決策を考えたい」という問題意識を研究へ発展させることができます。
KMDで実務経験から新しい体験やサービスを考える
メディアデザイン研究科(KMD)も、社会での経験から新しいサービスや体験、メディア、テクノロジーなどの可能性を考えたい場合に検討できる研究環境です。
例えば、Webサービスやアプリ、コンテンツ、エンターテインメント、教育サービスなどに関わってきた人であれば、仕事の中で感じたユーザーの課題を出発点にすることができます。
「既存のサービスでは解決できていない体験は何か」「新しい技術によってどのような体験を実現できるか」といった問いへ発展させ、プロトタイプなどを通じて検証する研究も考えられます。
ただし、「新しいサービスを作りたい」というだけでは、大学院での研究としては十分に具体化されていません。誰のどのような課題を対象とし、新しいサービスによって何が変化するのか、どのような方法でその効果を検証するのかまで考えることが重要です。
健康マネジメント分野で医療・健康の実務経験を生かす
医療、介護、健康、ヘルスケアサービスなどに関わってきた社会人であれば、健康マネジメント研究科など、健康に関する課題を扱う研究環境との接点も考えられます。
例えば、医療機関で働いてきた人であれば、医療サービスの提供体制、組織運営、患者への支援など、現場で経験してきた問題から研究テーマを考えることができます。
ヘルスケア企業で働いてきた人であれば、健康サービスの利用、予防、健康行動などをテーマにすることも考えられます。
重要なのは、「医療業界で働いていたから医療を研究する」という経歴上のつながりだけではありません。実務の中でどのような疑問を持ち、その問題を研究によって何を明らかにしたいのかを整理する必要があります。
政策・メディア研究科で社会課題を研究する
仕事を通じて社会制度や地域、公共政策などに関する課題を感じてきた人の場合には、政策・メディア研究科などの学際的な研究環境も検討対象になり得ます。
例えば、企業活動を通じて地域課題に関わった経験、行政と連携した経験、教育や福祉に関わるサービスを提供した経験などから、より広い社会的な問題へ研究テーマを発展させることができます。
実務では自社や自分の担当業務から問題を見ることが多くなりますが、大学院では、その問題を社会制度、政策、地域などのより大きな文脈に置いて考えることができます。
「自社の課題」から「業界の課題」、さらに「社会の仕組みとしてどのような問題があるのか」と視野を広げることで、実務経験を研究上の問いへつなげやすくなります。
商学研究科で実務経験を研究テーマにつなげる
マーケティング、経営、会計、金融などに関心がある場合には、商学研究科などの研究環境も検討できます。
社会人が経営系大学院を検討する場合、実務的な学びをイメージしやすいKBSに目が向きやすいかもしれません。しかし、企業や市場で起きている現象を、学術研究として深く分析したいのであれば、研究を重視する大学院も比較対象になります。
例えば、マーケティング担当者が実務で感じてきた消費者行動への疑問を、既存研究やデータを用いて検証することが考えられます。財務や会計に携わってきた人であれば、企業行動や市場に関する問題意識を研究へ発展させることもできます。
「経営を学びたい」という希望だけで決めるのではなく、実践的な経営教育を求めているのか、特定の経営現象を研究したいのかを整理すると、研究科を比較しやすくなります。
社会人経験が長いほど有利とは限らない
社会人大学院を検討する際、「職歴が長ければ長いほど有利なのではないか」と考える方もいるかもしれません。しかし、重要なのは単純な勤務年数ではなく、その経験からどのような問題意識を持ち、大学院で何を学び、研究したいのかを説明できることです。
長い職歴があっても、仕事内容を経歴として並べるだけでは、大学院へ進学する理由が伝わりにくくなります。一方、社会人経験が比較的短くても、具体的な経験から明確な研究課題を見いだしている場合には、説得力のある志望理由を組み立てられる可能性があります。
また、研究科や入試区分によっては、一定の実務経験などが出願資格として設定されている場合があります。職歴の評価と出願資格は別の問題として考え、最新の募集要項を確認する必要があります。
異業種への転職経験も研究の材料になる
複数の業界や職種を経験してきた人の場合、「経歴に一貫性がない」と感じることもあるかもしれません。しかし、異なる組織や業界を経験しているからこそ気づける問題もあります。
例えば、複数企業で働いた経験から、組織によって意思決定の速度が異なることに疑問を持ったり、同じような制度を導入しても定着する企業と定着しない企業があることに気づいたりすることがあります。
こうした経験を、「転職を何回した」という経歴の説明で終わらせず、「複数の組織を経験したことで、どのような共通点や違いに気づいたのか」という問題意識へ変換できれば、研究テーマを考える材料になります。
管理職経験は組織研究にもつなげられる
管理職やプロジェクトリーダーなどの経験がある場合には、組織、リーダーシップ、人材育成、意思決定などに関する問題意識を持っている方もいるでしょう。
例えば、「同じ目標を共有してもチームによって成果が異なるのはなぜか」「権限移譲によってメンバーの行動はどのように変化するのか」「新しい制度を導入したときに現場の受け止め方が異なるのはなぜか」といった問いです。
実務では、自分自身が当事者として問題解決に取り組んできたはずです。大学院では、その経験から少し距離を取り、既存の理論や他の組織の事例などを使って検証することができます。
管理職としての成功体験をアピールするだけではなく、「経験を通じて何が分からなかったのか」を示すことが、研究テーマにつながります。
失敗経験も研究テーマの出発点になる

大学院の志望理由書を書く際、自分の成功経験を中心に書こうとする方もいます。しかし、研究テーマの出発点としては、むしろ仕事でうまくいかなかった経験や、解決できなかった疑問が重要になることがあります。
例えば、新しいシステムを導入したものの現場に定着しなかった、新商品を投入したものの想定した顧客に利用されなかった、研修を実施しても従業員の行動が変わらなかったといった経験です。
こうした経験に対して、「なぜうまくいかなかったのか」を考えることで、研究上の問いが生まれます。
大学院は、自分の実務能力を証明する場所というよりも、自分だけでは答えを出せなかった問題を、理論や研究方法を使って検討する場所として捉えると、研究テーマを考えやすくなります。
実務上の課題と研究上の問いは分けて考える
社会人が研究計画書を作る際に注意したいのが、「会社の問題を解決する計画」になってしまうことです。
例えば、「自社の売上を増やす方法を研究したい」「自社の離職率を下げたい」という目的は、企業にとって重要な課題ですが、そのままでは学術研究として対象が限定されすぎる場合があります。
そこで、「顧客との継続的な接点は購買行動にどのような影響を与えるのか」「上司からのフィードバックは従業員の離職意向にどのように関係するのか」といった形に変換します。
自社で経験した問題を出発点としながら、他の企業や組織にも応用して考えられる問いへ広げることがポイントです。
研究計画書は「経験→疑問→先行研究→問い」の流れで考える
社会人が研究計画書を考える場合には、「経験→疑問→先行研究→研究上の問い」という流れで整理すると、自分の実務経験を研究へつなげやすくなります。
まず、自分が仕事で経験した具体的な出来事を振り返ります。次に、「なぜこのようなことが起きたのだろう」という疑問を整理します。
その疑問について、これまでの研究ではどのような説明がされているのかを調べます。そして、既存研究で十分に明らかになっていない部分や、自分がさらに検討したい部分を研究上の問いとして設定します。
この流れを作ることで、単なる職務経歴の紹介ではなく、「なぜ大学院で研究する必要があるのか」を説明しやすくなります。
志望理由書では職務経歴書にならないよう注意する
社会人の場合、志望理由書でこれまでの仕事について詳しく説明したくなることがあります。しかし、職歴を時系列に並べるだけでは、「なぜ今、大学院へ進学するのか」が伝わりにくくなります。
重要なのは、どの会社で何年働いたかという事実だけではなく、その経験によってどのような問題意識が生まれたのかという点です。
例えば、「営業を5年間経験しました」と書くだけではなく、「営業活動を通じて顧客との継続的な関係構築に課題を感じ、その要因をマーケティングの視点から研究したいと考えるようになった」という流れにすると、実務経験と進学理由がつながります。
これまでのキャリア、現在の問題意識、大学院での研究、修了後にその学びをどう生かしたいのかを一本の流れとして整理することが重要です。
研究テーマと指導教員の接点を確認する
社会人経験を研究に生かしたい場合でも、最終的には自分のテーマを指導できる教員がいるかどうかが重要です。
「社会人が多そうだから」「有名な研究科だから」という理由だけで志望先を決めるのではなく、教員の研究テーマ、論文、研究プロジェクトなどを確認しましょう。
例えば、人材育成を研究したいのであれば、組織や人材に関する研究を行っている教員を探します。デジタルサービスのユーザー体験を研究したいのであれば、テクノロジー、デザイン、人間行動などと接点を持つ教員を探します。
自分の経験と研究科を直接結びつけるのではなく、「実務経験→研究上の問い→教員の専門分野」という順番で考えると、志望先を絞り込みやすくなります。
「働きながら通えるか」は必ず個別に確認する
社会人の大学院選びでは、研究テーマと同じくらい重要なのが、実際に仕事と学業を両立できるかという点です。
社会人学生が在籍している研究科であっても、すべての授業が夜間や土曜日に開講されているとは限りません。また、授業以外にも、研究指導、グループワーク、発表、調査、制作などに時間が必要になる場合があります。
そのため、「社会人向けの大学院だから働きながら問題なく通える」と判断するのではなく、自分が履修したい授業の時間割や研究活動の進め方を確認することが大切です。
説明会や個別相談などの機会があれば、平日の活動がどの程度あるのか、仕事を続けながら在籍している学生がどのように時間を確保しているのかを確認してみるとよいでしょう。
通学時間まで含めて2年間の生活を考える
仕事を続けながら大学院へ通う場合には、授業時間だけではなく、勤務先からキャンパスまでの移動時間も重要です。
平日の勤務終了後に授業へ参加する場合、授業開始時刻に間に合うのかを確認する必要があります。また、オンラインで参加できる授業があるとしても、研究活動や対面での活動のためにキャンパスへ行く必要が生じる可能性があります。
さらに、授業を受ける時間とは別に、論文を読む時間、課題を作成する時間、研究データを集める時間、修士論文などを執筆する時間も必要です。
「週に何回大学へ行くのか」だけではなく、「1週間の中で大学院のために何時間確保できるのか」という視点から、入学後の生活を具体的にシミュレーションしておくことをおすすめします。
勤務先の制度も確認しておく
働きながら大学院へ進学する場合には、勤務先の制度を確認しておくことも重要です。
例えば、フレックスタイム、在宅勤務、時短勤務、教育支援制度などを利用できる場合があります。一方で、繁忙期や出張が多い仕事では、授業や研究活動との調整が難しくなる可能性もあります。
入学後に初めて調整するのではなく、受験を検討する段階から、自分の働き方と大学院のスケジュールを照らし合わせておくと安心です。
必要に応じて勤務先へ相談する場合にも、「大学院へ行きたい」という希望だけではなく、勤務への影響や時間の調整方法を具体的に説明できるようにしておくとよいでしょう。
退職して進学する場合も研究テーマとの接続は重要
社会人大学院というと、仕事を続けながら通学するケースだけを想像しがちですが、退職や休職などによって学業に集中する選択肢もあります。
その場合でも、これまでの社会人経験は研究テーマを考える重要な材料になります。
むしろ、仕事から一度離れることで、自分が実務で経験してきた問題を客観的に振り返り、理論や先行研究を使って考え直すことができます。
重要なのは、在職中か退職後かではなく、これまでのキャリアと大学院での研究がどのようにつながっているのかを説明できることです。
社会人入試があるかだけで研究科を選ばない
大学院を探していると、「社会人入試」という言葉に目が向きやすくなります。しかし、社会人入試があることと、自分の研究テーマに適した研究科であることは別の問題です。
また、社会人が必ず社会人向けの入試区分を利用するとは限りません。研究科や年度によって、入試区分、出願資格、選考方法は異なります。
まず研究内容や指導教員との適合性を確認し、そのうえで自分が利用できる入試区分を調べるという順番で考えるとよいでしょう。
実務経験の年数が条件となっている入試区分も考えられるため、受験年度の募集要項で出願資格を必ず確認してください。
社会人経験が生きる研究科は人によって違う
社会人経験を生かしやすい研究科は、全員に共通するわけではありません。
経営課題を研究したい人と、社会システムを研究したい人、新しいサービスを作りたい人、医療や健康の問題を研究したい人では、適した研究環境が異なります。
そのため、「社会人におすすめの研究科」という情報だけで決めるのではなく、自分自身の職務経験を棚卸ししてみることが重要です。
これまで担当してきた仕事、成功したこと、失敗したこと、違和感を持ったこと、解決できなかったことを書き出してみると、自分が大学院で考えたい問題が見えてくることがあります。
その問題を研究上の問いへ変換したうえで、そのテーマを研究している教員を探すことで、自分に合った研究科を見つけやすくなります。
まとめ
慶應義塾大学の大学院で社会人経験を生かした研究を考える場合、経営課題であれば経営管理研究科(KBS)、複雑な社会・組織課題をシステムとして捉えたい場合にはシステムデザイン・マネジメント研究科(SDM)、テクノロジーや新しい体験・サービスの創出に関心がある場合にはメディアデザイン研究科(KMD)など、問題意識によってさまざまな研究環境が考えられます。
さらに、医療・健康であれば健康マネジメント研究科、社会課題や政策であれば政策・メディア研究科、経営現象を学術的に分析したい場合には商学研究科など、自分のテーマによって検討対象は変わります。
重要なのは、実務経験の長さや肩書そのものではありません。「仕事の中で何を経験し、どのような疑問を持ち、その疑問を大学院でどのように研究したいのか」を具体的に説明できることです。
また、働きながら進学する場合には、研究内容だけでなく、授業時間、キャンパス、研究活動に必要な時間、勤務先との調整なども確認する必要があります。研究テーマと生活面の両方から比較し、自分が継続して研究できる環境を選んでいきましょう。
※本記事は記事作成時点の情報をもとに作成しています。入試制度、出願資格、提出書類、試験内容、授業時間、開講形態、カリキュラム、教員情報などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず慶應義塾大学および対象研究科の公式サイト、最新の入学試験要項をご確認ください。
志樹舎
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


